
FXでインジケーターを使ったテクニカル分析の方法はいろいろありますが、特に有名なものに「ボリンジャーバンド」があります。
ボリンジャーバンドは、チャート上の見た目にもレンジ相場、トレンド相場を把握しやすく、FX初心者にも人気があります。
ボリンジャーバンドは、数学や統計学で使われる「標準偏差」と「正規分布」の考え方をもとにしていて、「この範囲内で相場が推移する」という相場の変動範囲を予測するものです。
「標準偏差」「正規分布」と聞くと、難しいイメージがありますが、実際は直感的に使いやすいものになっています。
今回はFXトレードで使われる「ボリンジャーバンド」について詳しく解説します。

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ボリンジャーバンドとは
ボリンジャーバンド(Bollinger bands)とは、米国の投資家ジョン・ボリンジャーが考案したテクニカルチャートのひとつで、移動平均線とその上下2本ずつの標準偏差からなる線の計5本の線で表わされます。
ボリンジャーバンドの特徴は統計学を使って作られているという点です。
ざっくり言うと、高い確率で+2σ(標準偏差)と-2σのラインの間で価格は動くだろう、という予測をもとに将来の価格の動きを予測するために使います。
ボリンジャーバンドは、ローソク足が高値側の標準偏差ラインに近付けば「売り」、ローソク足が安値側の標準偏差ラインに近付けば「買い」、といったような使い方が一般的です。
また、ボリンジャーバンドの上限と下限の幅で、ボラティリティ幅が分かりどれくらいの利益が狙えるか判断しやすいというのも特徴のひとつです。
ボリンジャーバンドを詳しく解説
ボリンジャーバンドは、トレンドの強弱を分析するのに使用するインジケーターです。
ボリンジャーバンドの「標準偏差」が拡大していれば、その拡大している方向への値動きが強いと分析することができます。
視覚的にトレンドの強弱を把握しやすいインジケーターです。
標準偏差
「標準偏差」とは、ある一定期間のデータの平均値から、どのくらいのばらつきがあるのかを計算した数値になります。ばらつきがあるほど標準偏差の数値は高くなるので、標準偏差の数値が高くなるほど、ボラティリティが高くなります。
標準偏差の単位は、σ(シグマ)を用います。よく使われるのは1σ~3σを表示することが多いです。
標準偏差のバンド内に、ある一定の確率で価格が収まります。
- ±1σ(シグマ)に収まる確率:68.2%
- ±2σ(シグマ)に収まる確率:95.4%
- ±3σ(シグマ)に収まる確率:99%
ほとんどの確率で±3σ(シグマ)内に価格は収まると判断することができます。しかし、強いトレンドが発生している時や、急激な相場変動の時などは、±3σ(シグマ)内に収まらないこともあります。
スクイーズ
スクイーズとは、ボリンジャーバンドが収縮している状態です。
ボリンジャーバンドがスクイーズしている状態は、ボラティリティが少なく価格が上下に行ったり来たりするレンジ相場が発生する傾向にあります。
トレンドフォローとしては、スクイーズ状態のときは見送り相場となります。
エクスパンション
エクスパンションとは、ボリンジャーバンドが拡大している状態です。
ボリンジャーバンドがエクスパンションしているときは、ボラティリティが高くどちらか一方方向に動くトレンドが発生しやすい状態です。
トレンドフォローとしては、トレードチャンスになり利益を大きく狙いやすい相場です。
バンドウォーク
バンドウォークは、価格が1σや2σに沿って一方方向に動いている状態です。
ボリンジャーバンドがバンドウォークしている状態では、トレンドの継続が期待され、その方向へより大きく動く傾向があります。
トレンドが発生している方向へ乗ることができれば大きく利幅を取ることができます。
MT4にボリンジャーバンドを表示させる方法
MT4へボリンジャーバンドを設定する方法を紹介します。
MT4の上部メニューにある「挿入」から「インディケータ」⇒「トレンド」⇒「Bollinger band」を選択します。
選択すると、パラメーター設定画面が表示されます。
期間設定
ボリンジャーバンドの期間設定について特に決まりはありません。デフォルトの値は「20」となっています。まずはデフォルトの設定で使ってみるとよいでしょう。
偏差
標準偏差の倍率を指定します。「2」とすると、標準偏差±2σのバンド幅でボリンジャーバンドが形成されます。
±3σのバンド幅も表示されたい場合は、再度「挿入」メニューからボリンジャーバンドを追加します。
スタイル
表示するボリンジャーバンドの色、線の種類、線の太さなどを設定します。±2σバンド、±3σバンドで色を変えたいときなどに設定します。
ボリンジャーバンドでどうやってトレードする?
ここからは、実際のFXトレードにどうやって利用するのか?解説していきます。
バンドをサポレジとした逆張り
「逆張り」とは、相場の流れとは逆方向にポジションを持つ手法です。
例えば、ローソク足が上昇している場面では、逆のショート(売り)を仕掛けます。
ボリンジャーバンドの±2σ、±3σにローソク足が到達したタイミングで売り買いポジションを取ります。
先述しましたが、統計学的には以下の確率でボリンジャーバンド内に収まるとされています。
±2σ(シグマ)に収まる確率:95.4%
±3σ(シグマ)に収まる確率:99%
ボラティリティブレイクアウトの順張り
「ボラティリティブレイクアウト」とは、直近のボラティリティ(価格変動幅)を超えた大きな上昇、又は下降が発生した際に、そのトレンドに乗る手法となります。
バンドが収縮して横ばいの状態(スクイーズ)を続けた後、バンド幅が拡大し始めたときに、ブレイクした方向にポジションを取る方法です。
スクイーズ状態は、いわば相場がエネルギーを溜めている状態です。その後のボラティリティの高まりに伴い、エクスパンションが発生してバンドをブレイク(突破)すると、その方向にトレンドが継続する可能性が高くなります。その波に乗る順張り手法になります。
トレンド発生時の初動を狙えるので、大きな利益が狙える使い方です。
どちらかと言うと「バンドをサポレジとした逆張り」のほうが良く使われている印象ですが、開発者であるボリンジャー氏はこちらの使い方を推奨しています。
まとめ:ボリンジャーバンドは使いやすい人気のインジケーター
今回は、MT4へボリンジャーバンドを設定する方法や、トレードでの利用の仕方を紹介しました。
ボリンジャーバンドはとても人気があり、初心者から上級者まで広く使われています。
チャートに表示させることで、レンジ相場なのか、トレンドが発生しているのか、バンドの広がり方で分かるため初心者にもおすすめインジケーターです。
とは言え、ボリンジャーバンドがすべての相場において万能なわけでもありません。
ボリンジャーバンドだけで売買判断も可能ですが、ほかのインジケーターも組み合わせてテクニカル分析することでより精度が上がってきます。
例えば、オシレーター系のMACDなども相性が良いインジケーターです。
MT4にはたくさんのインジケーターがあらかじめ用意されていますので、いろいろ試してみて自分のトレードスタイルに合ったものを組み合わせてみましょう。
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